K-POPとスタンカルチャーの関係

K-POP

K-POPとスタンカルチャーの関係について、まとめています。

K-POPとは

K-POPとは、2010年以降における韓国の音楽スタイルで、西洋の音楽要素と韓国の音楽的要素を融合したもの。K-POPは、ポップ、R&B、ヒップホップなど、さまざまな音楽スタイルを包括しています。

その音楽性だけでなく、視覚芸術としての側面も重要な特徴で、カラフルで洗練されたミュージックビデオ、同期したダンスパフォーマンス、ファッションといった要素が重要な役割を果たしています。

また、その影響力は音楽産業にとどまらず、韓国のファッション、映画、テレビドラマ、化粧品など、韓流(Hallyu)と呼ばれる韓国の文化的なブームを世界中に広める重要な役割を果たしています。

スタンカルチャーとは

スタンカルチャーとは、一般的に特定の芸能人やグループの熱烈なファンを指すカルチャーで、その名前はエミネムの2000年の曲「Stan」から派生しています。この曲は、エミネムへの過度で熱狂的なファンを描いています。

現代のスタンカルチャーは、ソーシャルメディアを通じて特に広がりを見せており、ファンはTwitterやInstagramなどのプラットフォームでお気に入りの芸能人を熱狂的に支持し、彼らの成功を祝い、新しいリリースや情報を共有します。

また、スタンカルチャーは「ファンダム」の概念とも関連しており、一部のファンは自分たちが属するコミュニティに特定の名前を付け、固有のスラングやジョークを共有します。

K-POPとスタンカルチャー

これらの2つは、特にK-POPのコンテクスト(場面)で一緒によく見られます。多くのK-POPグループは、世界中に熱狂的なファンベースを持ち、これらのファン(または「スタン」)はグループの音楽、ビデオ、パフォーマンスを熱心に追いかけ、ソーシャルメディアでの活動を通じてグループの成功を支えます。

彼らは新曲のリリースやコンサート、テレビ出演などの情報を共有し、音楽チャートや賞の投票などでグループをサポートします。一部のK-POPファンはまた、アイドルとの直接的なインタラクション(交流)を追求し、特定のソーシャルメディアプラットフォームを通じてメッセージを送ったり、ファンミーティングに参加したりします。

このようなスタンカルチャーの一部として、各K-POPグループのファンは特定の名前を持つことが多く、これは彼らのアイデンティティを示すものです。例えば、BTSのファンは「ARMY」、BLACKPINKのファンは「BLINK」、TWICEのファンは「ONCE」と呼ばれます。

スタンカルチャーからスタン、そしてファンダムへ

しかし、スタンカルチャーには議論の余地があります。スタンカルチャーによって形成されたファンを「スタン」と呼びますが、その熱烈さが時として過激さにつながり、ハラスメントの原因となることがあります。また、ファン同士の過激な競争が、特定のアーティストやグループを支持するグループ間での争いを生じることもあります。

そのため、より穏やかなコミュニティグループを形成するという意味で「ファンダム」という呼称に落ち着いています。

それでも、スタンカルチャーはファンがアーティストやグループと繋がり、コミュニティを形成し、共有の体験を持つための重要な手段であるとも言えます。K-POPとスタンカルチャーは、音楽という共通の愛を通じて、世界中の人々を繋げる力を持っています。

グループとファンダムについて

K-POPグループで最も影響力を持つBTS、BLACKPINK、TWICEについて、そのファンダムの特徴、彼らがどのように形成され、コミュニケーションを行い、社会文化的影響を与えているかについての概要です。

BTS(防弾少年団)とARMY

BTSは、2013年に韓国のBig Hit Entertainment(現在はHYBE LABELS傘下のBIGHIT MUSIC/ビッグヒット・ミュージック)からデビューした7人組の男性グループで、彼らの音楽はヒップホップから始まり、ポップ、R&B、エレクトロニカなど様々なジャンルを包含しています。彼らは自身の歌詞を書き、社会問題について語り、ファンとの密接な関係を築くことで知られています。

ARMY(Adorable Representative M.C for Youth)はBTSのオフィシャルファンクラブの名称で、2013年に設立されました。

ARMYは、ソーシャルメディアを活用してBTSを強く支持し、新曲のストリーミング、音楽賞への投票、慈善活動などを通じてグループの成功に寄与しています。また、彼らはBTSが持つ「愛と自己肯定」のメッセージを広め、多大な社会的影響を与えています。

BLACKPINKとBLINK

BLACKPINKは、2016年にYG Entertainmentからデビューした4人組の女性グループです。彼女らの音楽スタイルはK-POP、ヒップホップ、EDMなどを融合させたもので、エネルギッシュなパフォーマンスと洗練されたファッションで知られています。

BLINKは、BLACKPINKのオフィシャルファンクラブの名称で、BLACKPINKとリンクする意味から、頭文字”B” と “LINK”を組み合わせ、BLINKとしたという説と、BLACKの “BL” と PINKの “INK” を組み合わせたという説があります。いずれにしても英語のBLINKには「わずかなきらめき」や「まばたき」「またたき」という意味があり、『互いの瞬間を大切にしよう』といった気持ちが込められているようです。

BLINKは、ソーシャルメディアで活発に活動し、グループの音楽を共有し、新曲のリリースを広めるなどしています。

TWICEとONCE

TWICEは、2015年にJYP Entertainmentからデビューした9人組の女性グループで、キャッチーなメロディーと親しみやすいイメージで広く愛されています。

ONCEは、TWICEのオフィシャルファンクラブの名称で、”TWICEを一度(ONCE)愛してくれたら、私たちの愛を二度(TWICE)返します。また、一度私たちを見たら、二度好きになれるように(頑張ります)”という意味が込められています。

ONCEは、ソーシャルメディアを介してTWICEを支持し、様々な方法でグループを広めています。これには新曲のストリーミング、音楽賞への投票、ファンアートの作成、そしてコンサートやミート&グリートの参加などが含まれます。

ファンダムが与える影響と役割

これらのファンダムは、各グループの音楽とパフォーマンスだけでなく、グループが伝えるメッセージや価値に対しても強く共感しています。彼らはソーシャルメディアを通じて積極的にコミュニケーションをとり、これが各グループの世界的な成功を後押ししています。これらのファンダムは、音楽産業だけでなく、ファッション、メディア、言語など、広範な文化的影響をもたらしています。

特に、BTSのARMYはその社会的影響力で知られています。彼らはグループのメンバーが掲げる「愛と自己肯定」のメッセージを広めることで、様々な社会問題への認識を高める役割を果たしています。例えば、BTSとARMYは自殺防止やメンタルヘルスへの認識を高めるためのキャンペーンを支持したり、学校の建設や児童福祉のための寄付を行ったりしています。

一方、BLACKPINKのBLINKや、TWICEのONCEもまた、音楽を通じて全世界のファンとつながり、文化的な交流を促進しています。彼らの活動は、音楽だけでなく、ファッションやメディアなど、多様な文化的な形で影響を及ぼしています。

例えば、BLACKPINKのメンバーが着用したアイテムはすぐに売り切れることが多く、彼女たちのファッションセンスがトレンドを生み出すことは一般的です。また、TWICEのパフォーマンスやMVの中の特定の振り付けがSNSで共有され、グローバルなダンスチャレンジを生み出すなど、彼らの影響力は音楽とエンターテイメントを超えています。

以上のように、K-POPのファンダム、特にARMY、BLINK、ONCEは、音楽業界だけでなく、全体的な社会文化的影響にも大きな役割を果たしています。

ファンダムの具体的な活動

具体的には、以下のような活動を通じて、各ファンダムがどのように影響を与えているかを見ることができます。

  1. ファンアートとクリエイティビティ:ファンダムは、グループへの愛情を示すためにファンアートを作成し、これが広範なクリエイティビティを刺激します。これは音楽ビデオの再現、アニメーション、イラスト、衣装デザインなど、さまざまな形で表現されます。
  2. 言語と学習:K-POPファンはしばしば韓国語を学び始め、これは韓国の音楽、映画、ドラマへの深い理解を可能にします。このため、韓国語学習は大きなブームとなり、韓国文化への全般的な興味と理解が深まっています。
  3. ファンプロジェクトとチャリティ活動:多くのファンダムは、アーティストの誕生日を祝ったり、新アルバムをプロモートしたりするためのプロジェクトを組織します。また、一部のファンダムはチャリティ活動を行い、その収益を様々な社会的な原因に寄付します。
  4. ソーシャルメディアとデジタルカルチャー:ファンダムはソーシャルメディアを活用してアーティストをサポートし、情報を共有します。これにより、アーティストの音楽やメッセージが世界中に広まり、全世界のファンが一緒に作品を楽しむことができます。また、特定のハッシュタグやチャレンジはしばしばウイルス的に広まり、新たなインターネットのトレンドを生み出します。

これらの要素は全て、K-POPとそのファンダムがどのように音楽を超えた社会文化的影響を及ぼすかを示しています。それはただの音楽だけでなく、一種のグローバルなコミュニティを形成し、文化的な交流を促進し、共有の経験を通じて、人々がつながり、学び、成長する場を提供しています。

  1. 社会問題への取り組み:BTSのARMYをはじめとする一部のファンダムは、アーティストが取り組む社会問題について認識を高め、対話を促進します。例えば、BTSは自己愛と精神的健康に関する重要なメッセージを伝えており、これに共感するARMYは様々なメンタルヘルスのイニシアティブを支援しています。
  2. 経済的影響:K-POPグループはCD、公式商品、コンサートチケットなどを通じて大量の収益を生み出しています。これらの購入は経済に大きな影響を及ぼしており、特に韓国の音楽産業と関連産業にとって重要です。さらに、K-POPのグローバルな成功は韓国のブランドイメージを向上させ、観光、輸出、文化交流を促進しています。
  3. 人種、性別、年齢を超えたコミュニティの形成:K-POPファンダムは、さまざまな背景を持つ人々が共に集まり、共有の興味と経験を通じてつながる場を提供しています。これにより、異なる文化、言語、価値観が交差するグローバルなコミュニティが形成されています。
  4. グローバルな音楽市場への影響:K-POPはそのユニークな音楽スタイルとパフォーマンス、そして独自のファンダムカルチャーを通じて、グローバルな音楽市場に新たな動きをもたらしています。それは言語の障壁を超え、新たな音楽トレンドを生み出し、他のアーティストにも影響を与えています。

以上のように、K-POPとそのファンダムは、音楽とエンターテイメントを超えて、多様な社会文化的影響をもたらしています。それぞれが独自の方法で、グローバルなコミュニティの形成、社会的意識の高揚、クリエイティブな表現、経済的影響など、さまざまなレベルで影響を及ぼしています。

K-POP関連の他の記事もどうぞ。↓

》 K-POP ファンダムとは | ファンの影響力

》 K-POP 未来の方向性 | 2023~

》 K-POP音楽制作のプロセス | ソングライティングからマーケティングまで

》 K-POP:境界を超えて挑戦し続けた10年間 | 2010 – 2020

タイトルとURLをコピーしました