2020年初頭から世界中を襲ったCovid-19によって人々の日常のあり方がすっかり変わってしまいました。その反面、自分自身を見つめる転機となった人も少なくないでしょう。
このブログでは自己改善に役立つモノ・コト、ニュースをご紹介していますが、この頁では自己改善の具体的方法に焦点を当てています。7つのステップを経て自己改善計画表を作ってみましょう。
まず簡単な自己改善計画表を作ってみる
人は日々生活する中で会社や友人、家族、恋人を含めた人間関係、成績・業績、収入、健康、自分自身など何かを改善したいと思っています。
しかし多くの人が自己改善の目標に達することなく頓挫しています。その主たる原因は具体的な計画すら立てていない、もしくは自分の能力を遥かに超える目標設定をしてしまったからです。
自己改善に限りませんが、どんなことも行動を起こす前に計画表は必要です(簡単でいいので)。それも具体的な内容で。
自己改善のための7つのステップは次のとおりです。
ステップ1 | 自己評価
自己改善の計画表を作る前にまず自分自身の立ち位置を知りましょう。過去~現在の自分の人生から客観的側面で批判的なコトを見つけましょう。そしてそれぞれに改善が必要かどうか、必要とするならどう改善すればいいのかノートに書き出します。これはのちのステップ3「目標設定」に生かされます。
過去~現在の自分を見つめるときは瞑想するような気持ちで取り組むと容易に見えてきます。自分を問い見つめる具体的なコトは次のとおりです。自身のことですから自分に正直に答えることが肝要です。
自己評価~コト柄項目
①自分は今の仕事(学業)に満足しているか?
②自分は日々の生活を正しい方法で過ごしているか?
③自分はなぜ数日おきに(もしくは数日後)現金が不足しているのか?
④会社、学校、同僚、上司・部下、先輩・後輩、友人、家族、パートナーとの関係は自分が望むようになっているか?
自分の人生のある特定の側面を評価するにあたり10段階の評価(1~10)を与えてください。例えば④の同僚もしくは友人との関係を見た場合「1(最高評価)=素晴らしい」、「10(最低評価)=吐き気がする」といった評価基準となります。
自己評価の深度を深める
抜本的に自己改善を目指している方は①~④のコト柄項目を細分化してください。例えば①なら仕事(もしくは教科)ごとに分けていく、②なら会社における生活、家庭における生活など切り分ける、③なら給料日から1週間目~4週間目の金銭余裕度合い、④では同僚を複数人上げ個別に(1~10)評価を付けていく、といった具合です。
ステップ2 | 自己分析
ここでは次の機会に活かせるように自分の長所・短所を客観的に捉えます。ほとんどの人は自分の弱点をいずれ克服できると思っている上、自分の強みを維持することに自信を持っています。しかし実際は弱点は弱点のまま、強みは維持できているどころか徐々に低下しています。人生は下りのエスカレーターに乗ってるようなものですから。
仮に周りの人から「あなたは聞き上手で思いやりがある」という評価(自分の長所)を受けていても「怒りを抑えられない」という弱点を持ったままでは、いずれ同僚・友人・家族関係にヒビが入る日が訪れるかも知れません。あなたは改善されないまま今の人生を継続するだけです。
自分の長所と短所を把握することで、自己改善の旅は順調なスタートを切ることが可能となります。
自分の短所 | 弱点の克服と定期チェック
自分の弱点を具体的に書き出して、その弱点を克服するためにいつから始めいつまでに達成させるのか具体的にしましょう。気をつける点は達成できた日で終わりではなく定期的に分析する必要があります。その弱点がいつの間にか戻ってきていることに気が付かないからです。
自分の長所 | 強みの継続と向上
自分の強みも具体的に書き出し、ある一定の周期でその強度が低下していないか自己分析してください。さらに強みの強度を上げるために何をすればいいのか具体化し、定期的に取り組みましょう。そうすれば自分の強みが強化され、より一層自分の魅力度が上がっていくことでしょう。
ステップ3 | 目標設定
ステップ1で書き出した批判的なコトと改善案を「いつまで、どのレベルまで」といった目標を順不同で構わずリストアップします。計画が頓挫しないようこの目標値は現実的でなければいけません。
例えば「減量」。この「減量」だけでは目標になりません。具体的に2ヶ月半で5kg減量するためのスケジュールまで設定してはじめて「目標設定」となります。2週間で1kg、10週間で5kgがゴールといった塩梅です。これを2週間で5kgとなると現実的な目標設定とは言いづらいですね。
ステップ4 | 優先順位
リストアップした各目標に優先順位を付けていきます。
優先順位には急を要するコトと半年~今年中といったロングタームに大きく分けられますが、ここで大事なのはその人にとって重要性の高いコトの方が優先順位は高いということです。大方の人にとって重要なことは生活を支える土台となる仕事(もしくは学業)です。
しかし人によって生き方が違う場合もありますので、ここで改めてステップ1「自己評価~コト柄項目」の④に目を向けてみたとき『私は会社の人より圧倒的に恋人やパートナーが大切だ』といった人もいるでしょう。言うまでもなくその人にとっての優先順位は恋人やパートナーといった具合です。
自分にとってどんなコトが一番重要か?を考えながらそれぞれの目標に優先順位を付けていけばシンプルに整理できると思います。
ステップ5 | マイルストーンの設置
まずマイルストーンとは「リアルタイムで明確に測定可能な確認方法」であり、目標達成(ゴール)に至るまでの工程をいくつかに区切る、つまりその区切ったところにマイルストーンを設置するということです。
日本ではちょっと耳慣れないマイルストーンですが「目的地まであと何キロ」といった距離標識をイメージすればピンとくるかと思います。計画を進めるに当たり、現在どの地点まで来てるのかといった進捗状況を確認することは大事なことです。
道路における距離標識(マイルストーン)の役割は単純に残りの距離を知ることだけではないことを次の例えで説明します。
例えば移動計画における「東京-大阪間」に設置するマイルストーン
例えば東名高速道路を使って東京(スタート地点)-大阪(ゴール)間の500キロを6時間半で到着できるように計画したとします(この計画ではクルマを使って6時間半で到着するという目標設定なので最短距離と時間を加えた結果、東名高速を選んだという設定です)。
なかには一度も休まずに一気に走破する強者もいるかも知れませんが、リスクヘッジを考えたら途中2~3回の休憩をするべきでしょう。そしてこの休憩地がマイルストーンの設置場所となります。
2回休憩するとした場合、一つ目のマイルストーン設置場所は静岡あたりのサービスエリアとなり、このマイルストーンの役割は・トイレ休憩・疲労度合い確認・水分補給・渋滞状況(到着予定時間)確認などいろいろあります。二つ目のマイルストーンには以上のほか・給油などの役割が加わります。
一つ目のマイルストーンで疲労が思った以上に溜まっていると感じればマイルストーン(休憩所)を一つ増やすなど変更を加えます。
当初のマイルストーン通りでも、途中一部変更したにせよ大阪にほぼ時間通りかつ安全に到着できれば目標達成ということです。
例えば健康計画における「減量」に設置するマイルストーン
「2ヶ月半の減量計画」でマイルストーンを2週間毎に設置するとした場合は全部で4つ。すべてのマイルストーンの役割はほぼ同じで・体重測定(減量できたkg)・食事制限維持の確認・血圧脈拍測定(健康チェック)などで、さらにモチベーションアップのため日記を加えるといいですね。
計画通りに行かなかった場合はその原因を追求する必要があり、食事制限を守ったにもかかわらず減量できていない原因が太りやすい体質にあったりなど、思わぬ発見をすることも。
いずれにしても定量化できるマイルストーンでなければいけません。
ステップ6(最終段階)| 行動計画
いよいよ計画表の最終段階に来ました。計画表の総仕上げとして、これから自分が行動する計画をスケジュールに組み込みます。行動する数の適量は5個以上10個未満が現実的です。自己改善の行動は初めてだから最初は2~3個が限界、ということでもいいでしょう。いちばん重要なことは行動を起こすコトですから。
例えば「健康管理を含めた減量を2ヶ月半で達成」を目標設定した場合、行動計画は次のような感じです。
2ヶ月半「減量プロジェクト」6つの誓い
~現実的に私ができること~
●食事制限
①朝食は納豆と味噌汁のみ
②炭水化物は1日1食のみ
③加工食品は週に2食まで
④夕食は8時までに摂る
●運動推奨
⑤通勤時、ひとつ手前の駅を利用する(ひと駅分歩く)
⑥毎週水曜日と土曜日はジムで2時間運動する
この行動計画に2週間毎のマイルストーンを加えれば自己改善計画表は完成です。
計画を行動に移すにあたり最も重要なことは自分で計画したコトに従うことを誓い、自分を裏切らない決心をするコト。これだけでも自己改善の旅への大きな第一歩になります。自分の意志に自身が持てないときはときどき促しや忠告をしてくれる家族や友人の助けを借りてください。
さあ、自己改善生活のスタートです。
ステップ7(フォロー)| 進捗確認
自分の自己改善計画が順調に進んでいるのか?ここで活躍するのがマイルストーンです。マイルストーンは進捗状況と効率を測定するにはとても有効な手段です。自分で設置したマイルストーンで目標から逸れずに行動できているか、真面目に取り組めているかを自問できる時間です。
もし順調に進んでいないときでも自己嫌悪に陥ることは不要です。期限や行動計画に少しの変更を加えればいいだけですから。自己改善計画を進めているのに自分を批判的に受け止めるようなコトになっては本末転倒です。
大切なことはとにかくやってみること。
✑ 編集後記
自己改善という行動は人生の終焉を迎えたときにのみ終わる継続的なプロセスです。あなたの生活環境や条件となっているコト、あなたの精神的・肉体的・社会的な健康を今よりも改善することはあなた自身の人生を深め有意義にすることに直結します。生きがいというやつですね。
人は誰もが悔いのない人生を送りたいと思っています。この機会が自己改善計画を立てるきっかけとなり、あなたの人生のほんの小さな一助になれば幸いです。