昼間は法を守る模範的な警察学校生。夜になると法の網をかいくぐる犯罪者たちを直接裁く「ヴィジランテ」として生きるキム・ジヨン(ナム・ジュヒョク演)と、彼を取り巻くさまざまな目的を持つ人々の物語を描いたアクションスリラー。
| ドラマ評価 | ★4.0 |
| OST評価 | ♫3.7 |
| ジャンル | 犯罪、警察、 アクション スリラー |

概要 | ヴィジランテ
ヴィジランテ / Vigilante【原題】비질란테(ビジッランテ / 自警団)
ディズニープラスドラマ(全8話)2023.11.8放送開始
2023.11.9 視聴開始〜 Ep8 鑑了 2023.11.18
監督・演出:チェ・ジョンヨル
映画『グローリーデイ』やマ・ドンソク主演の『スタートアップ!』などを手掛け、若者の葛藤や力強いドラマ演出に定評がある監督。
脚本:イ・ミンソプ
CRG(作)およびq3(画)による同名の人気NAVERウェブトゥーン(ウェブ漫画)を原作とし、映画界で活躍するムーン・ユーソク(ドラマ『悪魔判事』の脚本家・元判事)がクリエイターとして企画に参加。法の限界を突くリアルな法廷・社会描写が加えられた。
音楽:キム・テソン
『トッケビ』『1987、ある闘いの真実』『犯罪都市』『少年審判』『京城クリーチャー』などを手掛けた、韓国映画・ドラマ界を代表するトップ音楽監督。本作でも、オーケストラと重厚なサウンドをミックスし、ダークスリラーにふさわしい緊張感あふれる劇伴を提供。
企画・制作会社:クォン・ミギョン / スタジオN、パウンドストーリー
ネイバーウェブトゥーン(NAVER Webtoon)の子会社で、自社の有名漫画をハイクオリティに実写化することに特化した制作会社
代表作:『他人は地獄だ』『女神降臨』『スイートホーム』『その年、私たちは』など。本作でも原作のダークな世界観を忠実に再現。

ざっくりあらすじ | ヴィジランテ
主人公キム・ジヨン(ナム・ジュヒョク演)は、昼間は成績優秀・武術完璧な警察大学校の模範学生。

しかし、その裏の顔は、かつて自身の母親を理不尽に殺害した犯人をはじめ、「犯した罪に対して軽すぎる刑罰で釈放され、反省せず再犯を繰り返す悪人たち」を週末に自ら処刑するダークヒーロー「ヴィジランテ」。



世論が彼をヒーローとして熱狂的に支持する中、彼を執拗に追う警察、彼を模倣・利用しようとする者、そしてスクープを狙うメディアが入り乱れ、激しい追跡劇と攻防が繰り広げられる。






ドラマ評論 | ヴィジランテ
無駄なサブプロット(過剰なロマンスや過去の回想の引っ張りなど)を極限まで削ぎ落としたことで、一話一話がクライマックスのような緊張感を持続させる。
視聴者を飽きさせないエンタメ性としての完成度は非常に高い。

本作の最大の魅力は、主演ナム・ジュヒョクがこれまでに築いてきた「爽やかな青年」「純朴な年下男子」(『スタートアップ』『二十五、二十一』など)というイメージを完全に覆した点。
これによって、ナム・ジュヒョクの爽やかな「パブリックイメージ」からの脱皮に成功し、彼の新たな代表作となった。

昼の「端正で従順な警察学校の模範生」としての顔と、夜の「フードを深く被り、冷酷な目で悪人を叩きのめす」顔のギャップも凄まじい。
劇中、彼の目が “光を失った狂気の眼差し” に変わる瞬間は、彼の新しい役者としての地平を切り拓いたと評価できる。


ただ一点、原作ウェブトゥーンの持つ「主人公キム・ジヨンの精神的な葛藤や内面の変化」の描写が、ドラマ版では彼の行動に感情移入する前に事態が次々と動いてしまう印象を受け、少し駆け足気味になったのは惜しい。


作品全体を俯瞰してみると、ジヨンを取り巻くキャラクターたちがそれぞれ異なる「正義(あるいはエゴ)」を持ってぶつけ合わせる展開は、新しい。これによって単なる「勧善懲悪」でなく、四者四様の『正義の衝突』を成立させ、本作がただのワンマン・ヒーローショーに陥っていない脚本は秀逸。
視聴率
ディズニープラス配信のため、視聴率データはないが、配信開始後は韓国をはじめとするアジア各国のDisney+視聴ランキングで1位を獲得するなど、大きな話題を呼んだ。
キャスト | ヴィジランテ
右肩上がりの人気を博すナム・ジュヒョクに、ベテラン個性派俳優のユ・ジテがぶつかり合う。

ナム・ジュヒョク(キム・ジヨン / ヴィジランテ役)
昼は模範的な警察大学生、夜は悪人を裁くダークヒーロー(ヴィジランテ)」という、激しい二面性を持つ。「法が裁かないなら、自分が裁く」。法の抜け穴を突いて反省しない凶悪犯を、暴力で直接処刑する孤高のヴィジランテ。

1994年2月22日生まれ。モデルとしてキャリアをスタートさせた後、ドラマ『インヨ姫』で俳優デビュー。『恋のゴールドメダル』『スタートアップ:夢の扉』『二十五、二十一』など数々のヒット作で爽やかな魅力を放ちトップスターに。本作は彼の入隊前最後の主演作で、これまでのイメージを覆すダークで激しい本格アクションを披露。
ユ・ジテ(チョ・ホン役)
ヴィジランテを追う広域捜査隊のチーム長。「法というシステムを守るのが正義」。ジヨンの気持ちを理解しつつも、「私刑を認めれば社会の崩壊を招く」という信念で彼を追う。

1976年4月13日生まれ。映画『オールド・ボーイ』の強烈な悪役や、ドラマ『ペーパー・ハウス・コリア』の教授役などで知られる世界的演技派俳優。本作では、この役を演じるため、20kg近く大増量して「怪力刑事」の圧倒的ビジュアルを再現。
イ・ジュニョク(チョ・ガンオク役)
大企業の財閥2世でありながら、ヴィジランテに心酔して彼を資金と技術でサポート(時に暴走)する熱狂的なファン。「ヴィジランテは俺たちの希望(エンタメ)」。しかし、歪んだファン目線の狂気を持つ。

1984年3月13日生まれ。ドラマ『秘密の森』シリーズや映画『犯罪都市 NO WAY OUT』の悪役で知られる実力派。
キム・ソジン(チェ・ミリョ役)
勧善懲悪者の存在をいち早く世に知らしめるべく、ジヨンを「ヴィジランテ」と名付け、世論のトレンドに押し上げた記者。「真実の報道こそが正義」。自身の番組の視聴率とジャーナリズムのために彼を追う。ジャーナリズムの使命感と、エゴの境界線にいる人物。


1979年生まれ。映画『ザ・キング』で数々の助演女優賞を総なめにした名バイプレイヤー。
編集後記✑
主要人物4人の思惑がスリリングに交錯する中盤以降の展開が見どころ。
特に『DEATH NOTE(デスノート)』を彷彿とさせるような、警察とヴィジランテ、そして模倣犯たちの心理戦は、本作の知的なスパイスになっている。
社会問題を提起
容赦ない「バイオレンス」と司法制度への問題提起。Disney+制作ならではの、地上波では不可能なエッジの効いた容赦ないバイオレンス描写が全編を支えている。
韓国で実際に起きた、または社会問題となっている「凶悪犯罪に対する刑期の軽さ(司法への不信感)」がモチーフになっており、「本当にこのままでいいのか?」という視聴者のリアルな鬱憤を代弁する構成が良い。
ラストの排水施設での壮絶な乱闘シーンを含め、アクションの切れ味は一級品。
ダークヒーロー・アクションの新たな快作
ナム・ジュヒョクの変身ぶり、ユ・ジテの圧倒的なボス感、イ・ジュニョクの怪演と、役者陣のシナジーは完璧だ。一気見を誘う構成力も素晴らしい。
しかし、キャラクターたちの持つバックボーン(特に悪役側の掘り下げ)がやや浅いため、深みのある人間ドラマというよりは「エンタメ性の高い極上スリラー」としての評価がしっくりくる。
ダークなサスペンス、ソリッドな肉弾戦アクション、そして現代社会の闇をテーマにした作品が好きな方には間違いなく刺さる一作。
動画紹介 | ヴィジランテ
視聴者の声 | ヴィジランテ
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